技術メモ

タイラアツシの技術メモです

TRPGにおけるエモーション喚起(草稿)

▼大前提。

 TRPGにおいてエモーション喚起は必須ではないです。むしろ、それがセッションにおいて邪魔になってしまうデメリットがあると考えています。ですので、あくまでこれはひとつの方法論です。しかも書いてるのは34歳のただのおっさんですから。スペシャリストでもなんでもないので、ひとつの事例として受け取ってください。At your own risk.オーケイ?


▼エモーションの定義

 辞書を引くとこうあるわけです。


(心身の動揺を伴うような)強い感情,感激,感動

(喜怒哀楽の)感情.

(理性・意志に対して)感情,情緒.


 はい。概ね俺も同じ認識です。TRPGにおいてもとりたてて特別な解釈は必要ないかなと思っています。なので、以後エモーションってのは上記の解釈として進めていきます。


▼エモーション喚起までの導線とその結果

 では、実際エモーションはどのように喚起されていくのかすごいふんわりとした流れを以下に。


  1. エモーション喚起トリガーが引かれる
  2. 影響する諸条件からエモーションが具体化する
  3. エモーションが喚起される

 わかっとるわハゲって声が聞こえた。自分でも当たり前のことを書いてる気がする。でもまあ、こんなもんじゃないっすか?銃と一緒かと。引き金引けば弾が出る。ひとつ特記するなら「その弾はどういうものなのか不明瞭な部分がある」ってことくらいで。


●エモーション喚起トリガー

 まずエモーションを喚起させるトリガーってどうすれば引けるの?って話。
 身もふたもないこと言いますが「トリガーを引かれてきた経験」がものを言うと思います。ドラマティックな葛藤でなくても、日常で「あれほしいなあ」「おなかすいてあれが食べたいなあ」とかそういうのでいいんです。どれだけ刺激を受けてきたか、がトリガーを引く手段の引き出しに関わってくるかと。


 トリガーっていうくらいだから自分で自分のトリガー引けるの?という質問については。正直クッソ難しいと思います。ある程度自分で自分のエモーション喚起のトリガー引く手段は持ってますが、正直たまたま俺はそういう経験に遭遇したってだけだし、そのトリガーはポジティブな引かれ方しない場合が多いんで。


「エモーション喚起トリガーは誰かに引いてもらうもの」とここでは定義します。そして、引き方については「自分自身がトリガー引かれた経験をもとに、相手との相性を見ながら引くことを試みる」といいでしょう。相手との相性を見るということについては、TRPGの枠から外れるのでここでは書きません。そこはもうコミュニケーションの問題。


●エモーション喚起に影響する諸条件

 ぶっちゃけ、TRPGにおいてエモーションを喚起するだけなら同卓しているゲーマーをぶん殴るだけで話は終わります。恐らく喚起されるのは【困惑】【怒り】【悲しみ】の順でしょうか。


 TRPGでエモーションを喚起させたい時って"必ず"どんなエモーションを喚起させたいかが定められているはずです。何でもいいからエモーションを喚起させたいってのは、割と狂人寄りのスタイルです。それはまずい。なので、どのようなエモーションを喚起させたいかってのを定めましょう。



 で、だ。実はみなさんTRPGにおいてひとつだけ確実にエモーション喚起のトリガーを引こうとしてるんですね。しかも先ほど「クッソ難しい」と書いた、自分自身のエモーション喚起トリガーを。


 それは【楽しい】です。


 これは参加者全員が引こうとしているものであり、これが崩れた時TRPGは壊れます。参加者全員がこのエモーションを喚起させようとしている、ということを前提にここからは進めていきます。


●エモーション喚起を誘導する、ということ
 上記の通り、参加者は皆【楽しい】というエモーションの喚起トリガーを引こうとしています。その上でさらにエモーション喚起トリガーを引くなら、最終的に「参加者全ての」【楽しい】のエモーション喚起トリガーを引くためでなくてはなりません。これは"絶対"です。これ以外の目的でエモーションを喚起させようとした場合、十中八九場は壊れます。
 自分の【楽しい】エモーション喚起トリガーを放棄する必要はありません(※放棄してはなりません、とまでは言いませんが、なるべくやめた方がいいです)が、誰かのそれを阻害することは絶対にやめるべきです。ましてや誰かのそれを防ぐことで自らのそれが引かれるなら、多分あなたはテーブルから退席すべきです。他にも楽しい遊びはあります。

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